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「お父さん、フランス外人部隊に入隊します」の感想。親子のわだかまりとは?

「お父さん、フランス外人部隊に入隊します」の感想を書きます。
この強烈なタイトルに引かれて読みました。

 

お父さん、フランス外人部隊に入隊します。 (廣済堂文庫)

【本の情報】

タイトル:「お父さん、フランス外人部隊に入隊します」

著者:駒村吉重

発売:2012年11月 *文庫本の発売日です。
   「父より外人部隊の息子へ」というタイトルで2004年に発売されてます。

出版社:廣済堂出版

 

【内容】

卒業旅行に向かった自慢の息子が、そのまま姿を消した。大学卒業を目前に就職先も内定し、すべては順調のはずだった。息子のなにをわかっていたのか。煩悶する父に、フランスから届いたのは、たった三行のエアメール。すべては、そこからはじまった。フランス外人部隊―。自らの意思で兵士となった息子は、「小市民」と決めつけたつもりの父への思いを捨て切れなかった。父はそんな息子を、「刹那主義」者だと思いながら、ただ、無事だけを願った。父と子、それぞれの思いは、手紙に託され、つながれていった。

引用:アマゾン

 

この本を読み始めた理由

なぜこの本を読んだかというと「ノンフィクションはこれを読め! 2014 - HONZが選んだ100冊」に紹介されていたからです。これ以外にも面白そうなノンフィクションが紹介されていましたが、やはり、このタイトルに一番が引っかかりました。

紹介文を読むとますます気になります。普通に大学に通っていたはずなのに、突然フランス外人部隊に入隊したのは何故だろう?
親子間にどんな問題があったのだろうか?
と考えてしまいました。

 

本書に書かれている事

この本に書かれているのは

  • フランスに言った息子(雄一郎)と父(喬)の手紙のやりとり 
  • 息子の大学時代からフランス外人部隊での生活と心境
  • 父親の息子が居なくなった時から戻ってくるまでの生活と心境

です。

長い時間を掛けて取材しているんだと感じました。

読み進めていくと息子と父親の考えが見事にかみ合っていない事がよくわかります。息子は父親のように平凡な生き方は決してしたくないと思っていた。しかし父親は、息子の気持ちを全く把握していなかったのです。でもこれは息子さんが真意を徹底的に隠していたからでは?と少し思いました。

そして、フランス外人部隊がいかに過酷なところなのかが書かれています。つぎつぎと脱落者が出る状況で生き抜いていく姿はあまりにもストイックです。逆にそんなにツライ思いをしてまで、父親の生き方を否定したかったのかなぁ?と思う程です。

 

フランス外人部隊とは?

フランス外人部隊とはどんなところなのだろうか?
本書の中にも説明はされていますが、ざっと下記のようなところです。

外人部隊もフランスの正規軍で、フランス陸軍に属している。
1831年、フランス国王ルイ・フィリップにより創設される。
戦争の際、自国の兵士を使わず、他国からの傭兵を使えば自国民が傷つかずにすむという考えで作られたらしい。
外人部隊に降伏の文字はなく、捕虜になった際の教育などされない。死ぬまで戦うよう訓練される。
アルジェリア征服、インドシナ戦争アルジェリア内戦などに外人部隊は送り込まれ、多くの外人兵が命を落としている。
現在でもフランスが海外に派兵する際には必ずといって良いほど外人部隊を送っている。 
最近では、アフガン、コソボ等に派兵されてる様子。

引用:フランス外人部隊入隊マニュアル

 

本書ではいかに過酷な訓練をくぐり抜けてきたのかがよくわかります。印象的だったのは、訓練期間を終えて実際に派遣されるのですが、雄一郎は運良く?戦う場面に遭遇しません。これがなんとももどかしい風に書かれているのがとても怖くなりました。

過酷な訓練を積んでいつ戦闘になってもいいように教育されている状態なので、自分達の力を発揮したくてウズウズするようなのです。

 

結局、理由は何だったのか?

雄一郎はフランス外人部隊にひと区切りをつけ、日本に帰ってきます。
そして、父親と対面します。
今でも実家にはたまに顔を出すそうですが、結局何故外人部隊に行ったのか?という具体的な理由は曖昧なままです。

これまでの取材の記録などから、なんとなくの推測は出来るのですがはっきりとした理由はわからないです。

リアルといえばリアルかなと思います。漫画やドラマではないので、はっきりとした形で理由を示せない事の方が自然なのかもしれません。

私の推測としては、息子・雄一郎さんは親の期待を先回りして応えてしまう部分があったのではないか?と思います。そして、それをずっとやり続ける事が馬鹿らしくなってしまったのでは?ふとした時に自分のやりたい事はなんなのか?と考えたのではないだろうか。 

自分だったらどうだろう

この本を読んで自分だったら、どうだろう?と考えました。
私の親は高校まではかなり進路に口出しをしてきたし私もそれに従っていました。

しかし大学やその先の就職に関しては特別反対らしいものはなかったです。
と言っても賛成でもなかったと感じています。

「多分、言っても聞かないだろうなぁ・・」という諦めも半分あったように感じてます。
とはいえ、その親の諦めには感謝しています。
結果めんどうで、苦しい毎日を送っていますが不思議と後悔はないです。

今は子供を持つ立場になって、子供が自分の意見をちゃんと言えるような環境を作っておかなければと考えるようになっています。

 

まとめ

 自分の人生は自分のためのものなので、やりたい事があれば主張すべき。
幼い頃から親の期待に応えようと動いていると、なかなか出来なくなってしまうのではないでしょうか。
多分、やりたい事をみつけても、それを主張する事が難しいのではないかと思います。
そんな事を感じた一冊でした。

 

 

では、またどこかで。