映画「イエスタデイ」を観ました。
ビートルズに憧れる少年4人の物語なのですが、予告ではビートルズの曲がいい感じに使われていてすごく気になってました。
でもストーリーはどうなんだろう?と心配していたのですが、なかなかいい感じの青春映画に仕上がっていたと思う。
【映画情報】
タイトル:イエスタデイ
監督:ペーテル・フリント
原作:「Beatles」ラーシュ・ゾービエ・クリステンセン
出演:ルイス・ウィリアムズ、ホーバール・ジャクウィッツ
ハルボー・シュルツ、オレ・ニコライ・ヨルゲンセン
日本公開:2016年10月1日
上映時間:114分
ノルウェーの映画です。
初めてかもしれない。
原作のタイトルが「Beatles」っていうのですね。
エンドロールで「Beatles」ってデカデカと出てくるのでリスペクトしすぎだろ!って勝手に突っ込んでました。
簡単なあらすじ
60年代半ばのオスロ。ビートルズのレコードに衝撃を受けた高校生キム、セブ、グンナー、オーラの仲良し4人組は、「スネイファス」というバンドを結成し、ライブ出演を目指して練習を重ねていた。ある日、キムは映画館で出会った見知らぬ女の子に突然キスをされる。キムはその女の子が誰なのかわからないまま彼女への思いを募らせ、渡すあてのないラブレターを書くように。そんな折、学校でヘビに襲われそうになった転校生の美少女を助けたことで、別の恋も芽生えはじめる。(映画.com)
ポール・マッカートニーに憧れる少年キムが映画の主人公です。
他の3人にもそれぞれエピソードがあります。
憧れだけの現実
http://eiga.com/movie/83887/gallery/10/
ビートルズに憧れている少年達は本当に憧れているだけです。一緒に音楽を聞きながら「ビートルズ」っていいよねーなんていうのが彼らの 日常で、必死にビートルズを目指しているわけではないのです。
そんな感じで前半が進んでいくのですが、これがリアルだなと思います。
そして憧れを持っているだけで自分達もちょっとイケてると勘違いしているところなんて少なからず誰もが経験した事かと思います。
そんなんじゃダメだ!と自分を知り後半にかけて変わってくるのですが主人公のキムが感じる自分への情けなさは自分にも経験した事があります。
特に思春期の少年はかっこつけたがります。
このあたりの描写に共感する男性はけっこういると思いますよ。
ビートルス頼りの映画じゃなかった
http://eiga.com/movie/83887/gallery/3/
どうせビートルズの音楽が流れてイイ感じになるんだろう?なんて甘くみてました。
ごめんなさい。
確かに要所でビートルズの音楽はすごく盛り上げてくれるのですが、それだけに頼り切った演出ではないです。
ビートルズ以外の音楽もとても上手く使われていて、これは音楽好きの人が観にいったらいろいろ楽しめるのではないかと思います。
私はくわしくないので語れませんが、ビートルズ一本で押し通しているわけではないです。
後半で主人公キムが自分の想いをオリジナル曲にするところなんて、それまでに描かれた彼のダメさと成長をうまく表現していたと思います。
4人それぞれにドラマがある
http://eiga.com/movie/83887/gallery/7/
主人公キムの話がメインではあるのですが、他の3人にもドラマがあって上手く描き分けていると思います。
時代的な背景も描かれていて「この時代のノルウェーはこんな感じだったのかー」とぼんやりと知る事ができます。
「シング・ストリート」との比較
私は、今年の音楽映画といえば「シング・ストリート 未来へのうた」を思い浮かべるのですが、この映画は青春映画という点ですごく被っていると思います。
「シング・ストリート」はサクセスストーリーな印象が強く、エンタメ要素もすごくあって楽しませてくれるのに対して、こちらはダメダメな青春をリアルに描いているという印象です。
他人にどちらかを薦めるとすれば「シング・ストリート」なんですが、それは絶対に退屈しないからで、「イエスタデイ」には「シング・ストリート」ではあまり描かれていない青春時代の無力感や敗北感が描かれていたと思います。
まとめ
映画の完成度としては、ちょっと雑なところもあるのですが、青春映画としてはなかなか楽しめると思います。
ビートルズに興味のない人にもオススメです。観ればビートルズを聴きたくなりますよ。
では、またどこかで。
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